【7月10日 Xinhua News】日本の半導体・電子部品メーカーのロームと、中国の新エネルギー自動車(NEV)向け動力伝達装置やパワー半導体モジュール開発を手掛ける臻駆科技(上海)が共同で設立する「ローム・臻駆科技炭化ケイ素(SiC)技術連合実験室」の除幕式はこのほど、臨港新エリアで行われた。中国(上海)自由貿易試験区臨港新エリア管理委員会への取材で分かった。

 国の戦略的発展計画に合致する新型研究開発機関として、同実験室は炭化ケイ素を基本材料とするパワー半導体技術の開発、テストと普及に力を入れる。上海市、さらに中国全国のパワー半導体チップやパワーモジュール、部品サプライヤー、完成品メーカーの全産業チェーンにサービスを提供、次世代の最先端パワー半導体チップとパワーモジュールの普及と産業化を促進する。

 臻駆科技(上海)の沈捷(Shen Jie5)董事長は除幕式で、炭化ケイ素パワー半導体モジュールのNEVへの応用は向こう数年にわたり業界のトレンドになるとの見通しを示した。世界中の資源を結集させ、産業化に向けた研究開発と成熟した炭化ケイ素製品の商用化実現を加速することは、部品メーカーのコアコンピタンスを効果的に確かなものにするとした。また、同社は創設以来、ロームから絶大な支持を得ており、今回の連合実験室の設立を追い風として協力関係をさらに緊密なものとし、共に進歩していく方針を示した。

 同実験室の設立を受けて、ロームは実験室に最新世代の炭化ケイ素製ウエハーや高性能オシロスコープなど重要な物資の引き渡しを行った。(c)Xinhua News/AFPBB News