【7月10日 AFP】ギリシャの首都アテネで9日、デモ活動を制限する新法案に抗議する大規模なデモが行われ、議会前では火炎瓶を投げるデモ隊に機動隊が催涙弾で応酬する騒ぎとなった。野党は、反民主主義的だとして新法案を批判している。

 新法案は同日午後に議会で可決されるとみられていた。警察情報筋によると、アテネ市内では3か所で約1万人が抗議デモ活動を行った。

 新法案には、小規模なデモで利用できる道路の範囲の制限や、カウンターデモなど一部の集会を安全上の理由で禁止する権限を警察に付与することなどが盛り込まれている。

 急進左派連合(SYRIZA)をはじめとする野党各党は新法案について、新型コロナウイルス流行に伴う長期のロックダウン(都市封鎖)により悪化した景気が今秋に深刻な後退局面に入るのを前に、政府批判を封じる狙いだと非難している。(c)AFP