【7月10日 AFP】シリア北西部イドリブ(Idlib)県で9日、同県初となる新型コロナウイルスの感染者が報告された。反体制派の保健担当者によると、感染したのは県内の病院に勤務する医療従事者で、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が反体制派が掌握する同県にある避難民キャンプに及ぶ懸念が再燃している。

 世界保健機関(WHO)によると、この医療従事者はトルコとの国境に位置する町、バブアルハワ(Bab al-Hawa)の病院に勤務していた30代のシリア人男性医師。

 反体制派の保健担当者はツイッター(Twitter)で、感染が確認された医師と接触した人たちはウイルス検査を受けた上で隔離され、緊急会議が招集されたと明らかにした。

 反体制派の支配地域には約300万人の住民がいる。その多くは9年に及ぶ内戦で自宅からの避難を余儀なくされた人たちで、避難民キャンプに密集して暮らしている。(c)AFP