【7月10日 Xinhua News】中国雲南省(Yunnan)徳宏ダイ族チンポー族自治州の生態映像カメラマン、何海燕(He Haiyan)さんがこのほど、1カ月余り見守り続けた末にオオサイチョウの幼鳥が巣立つ瞬間を映像に収めることに成功した。

 何さんは6日午前、同自治州に位置する銅壁関省級自然保護区の森林を訪れた。2時間余り待機していると、オオサイチョウの幼鳥が巣穴から頭を出し始めた。幼鳥は何度か周囲を見回すと、巣穴に蓋をしていた泥などを外に投げ捨てて飛び立ち、森林での生活を開始した。

「オオサイチョウの巣立ちの場面の撮影に成功したのは2度目」という何さんは、今回撮影した映像を通じて、より多くの人が自然や自然保護について理解してほしいと話した。

 盈江観鳥協会の班鼎盈(Ban Dingying)会長によると、オオサイチョウの繁殖方式はかなり特殊だ。交配が済むと雌は樹洞に潜り込み、泥や果実、糞便などで蓋をする。蓋には小さな隙間を残しておき、雄はそこから餌を届け、雌と幼鳥が天敵に襲われないようにする。雌は巣穴となった樹洞の中で数カ月かけて卵をかえし、ひなを育て、幼鳥がある程度成長したのを確認すると巣穴の蓋を破って外に出て、再び蓋をするのだという。

 同協会の長年にわたる観測と統計により、同自治州内では現在、オオサイチョウとシワコブサイチョウおよびカササギサイチョウの繁殖が記録され、オオサイチョウ約200羽の生息が確認されているという。(c)Xinhua News/AFPBB News