【7月9日 AFP】火星にある直径82キロのクレーター「コロリョフ(Korolev)」のアニメーション動画。欧州宇宙機関(ESA)の火星探査機マーズ・エクスプレス(Mars Express)が撮影した画像をもとに作成された。

「コロリョフ」は北半球の低地に位置するクレーターで、縁から底までの高低差は2キロ。厚さ1.8キロのドーム型氷床で一年中覆われており、両極に属さない大きな氷として存在している。

 クレーターの名前は、「ロシア宇宙開発の父」とも呼ばれるセルゲイ・パブロビチ・コロリョフ(Sergei Pavlovich Korolev)氏にちなむ。同氏は、世界初の人工衛星「スプートニク(Sputnik)」や、ユーリ・ガガーリン(Yuri Gagarin)飛行士による人類初の有人宇宙飛行で使用されたロケットや宇宙船の設計責任者だった。

 今回公開された映像は、マーズ・エクスプレスの高解像度ステレオカメラ(HRSC)が撮影した数多くの画像を使用して作成された。画像は2018年12月に公開されている。

 地形データと画像を組み合わせて立体的に再現し、最終的に出来上がった映像では、まるで撮影用カメラを使用して上空から撮影したかのようにあらゆる視点からのイメージを見ることができる。

 映像はESAなどが公開、8日入手。(c)AFP