【7月9日 AFP】今年9月に予定されていた米国選抜と欧州選抜による男子ゴルフの対抗戦、第43回ライダーカップ(The 43rd Ryder Cup)が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって1年延期されることが決まった。

 全米プロゴルフ協会(PGA of America)と欧州選抜、米国男子ゴルフツアー(US PGA Tour)は8日、米ウィスコンシン州のホイッスリング・ストレイツGC(Whistling Straits Golf Course)で9月25日から27日にかけて行われるはずだった今年のライダーカップが、来年の同24日から26日に変更になると発表した。

 新型コロナウイルスの感染者数が米全土で増加し続けたため安全面の懸念が高まり、大会特有の雰囲気を生み出す熱狂的なファンの応援や歌がない中でのプレーをどの関係者も望まなかったという。

 全米プロゴルフ協会のセス・ウォー(Seth Waugh)会長は「残念ではあるが、公衆衛生を守るためにできる限りのことをするというわれわれの決定は最も重要なこと」とコメントした。

「ライダーカップを非常に独特で人々を引きつける大会にしているのは、米国選抜と欧州選抜を応援する観客の存在。ファンがいない状態でプレーするのは現実的な選択肢ではない」

 これに伴い、米ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)にあるクウェイルホロー・クラブ(Quail Hollow Club)で来年に予定されていた米国選抜と世界選抜による対抗戦、第14回プレジデンツ・カップ(2021 The Presidents Cup)は2022年9月22日から25日に延期され、イタリア・ローマで開催されるはずだった同年のライダーカップは、2023年に先延ばしになる。

 ライダーカップの1年延期は、米で同時多発テロが発生した2001年の後では初めて。第2次世界大戦(World War II)中だった1939年から1945年にかけては、大会が行われなかった。(c)AFP