【7月9日 AFP】19-20スペイン1部リーグは8日、第35節の試合が行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)はルイス・スアレス(Luis Suarez)の決勝点でRCDエスパニョール(RCD Espanyol)を1-0で下し、わずかに残るリーグ優勝に望みをつないだ。一方、ダービーに敗れた最下位エスパニョールは降格が決定した。

 カンプ・ノウ(Camp Nou)での一戦は互いに慎重だったが、アンス・ファティ(Ansu Fati)とポル・ロサノ(Pol Lozano)が退場になって両チームともに10人になると、その後スアレスにゴールが生まれ、後半立ち上がりの慌ただしい6分間で活気づく展開となった。

 復活したアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)のヒールパスを受け取ったリオネル・メッシ(Lionel Messi)がシュートを放つと、そのこぼれ球をスアレスが拾い、またしてもフランス代表の貢献からゴールを決めた。

 この日の勝利は、4-1で快勝した5日のビジャレアル(Villarreal CF)戦とは程遠いものだったが、勝ち点3を積み重ねたバルセロナは、10日にアラベス(Alaves)とのホームゲームを控えている首位レアル・マドリード(Real Madrid)に暫定ながら1ポイント差に迫った。

 一方、3試合を残して残留圏との差が11ポイントにまで開いたエスパニョールは、2部降格が決定した。

 8日付の地元スポーツ紙ムンド・デポルティーボ(Mundo Deportivo)の1面には、「生か死か」という見出しが打たれた。これは、レアルとの優勝争いに踏みとどまるには勝利が必要だったバルセロナと、降格を免れるには勝利が必要だったエスパニョールのことを意味していた。

 1部の所属年数がバルセロナ、レアル、アスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)の次に長いエスパニョールだが、26シーズン連続となる1部での生活は終わりを迎え、今後は再建が必要になった。

 エスパニョールのハビ・ロペス(Javier 'Javi' Lopez)は「ファンの皆さんの許しを求める」とコメントした。

「われわれにとって難しい瞬間であることは分かっているが、それはファンも同じ。今季は何もうまくいっていない。その責任はわれわれにあるし、強くなって帰ってくることを確約する」

 先に行われた試合では、ビジャレアルがヘタフェ(Getafe CF)に3-1で勝利し、9日にアウェーでのビルバオ戦を控えている4位セビージャFC(Sevilla FC)との勝ち点差を暫定ながら3に縮めた。

 サンティ・カソルラ(Santi Cazorla)が2本のPKを決めたことで、ヘタフェの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)出場の望みはほぼ絶たれることになった。(c)AFP