【7月9日 AFP】イラン政府は「テロとの戦い」と米国の圧力への対抗を目的としたシリアとの二国間軍事協定の一環として、シリアの防空システムを強化すると述べた。

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 2011年にシリアが内戦に突入して以降、米国の主要同盟国でイラン最大の敵国であるイスラエルは、シリアで数百回、空爆を実施。イラン勢力もその標的となってきた。イランはこれまで常に自国軍のシリア派遣を否定し、シリアに軍事顧問団のみ駐留させていると述べている。

 イラン国営テレビの報道によると、モハマド・バゲリ(Mohammad Bagheri)参謀総長は、今回の協定では「両国の軍事協力を増強させるため、われわれはシリアの防空システムを強化する」と言明。この協定は「米国による圧力に立ち向かう(中略)われわれの意思をさらに強化する」ものだと説明した。

 内戦により国内が荒廃するシリアでは、これまでに38万人以上が死亡、数百万人が避難を強いられている。この内戦でイランはロシアと共に、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権の支援に重要な役割を果たしている。(c)AFP