■資産の押収と渡航制限

 国家の安全を危うくすると疑われる人物に対して、警察はパスポートの引き渡しを命じる令状を出すことを治安判事に請求できる。

 香港の国家安全担当長官は、国家安全に対する違反に関連があるとされる資産を凍結でき、司法官は裁判所に資産の押収命令を出すよう請求できる。

■外国の政治組織

 香港警察の長官は、国家安全担当長官の承認を得て、外国や台湾の政治的組織や代理人に対して特定の情報の開示を請求できる。情報の内容は、その活動、個人情報、財政状況および収入源などだ。

 情報の開示を怠った組織や代理人は10万香港ドル(約139万円)の罰金および禁錮6月、提供した情報が虚偽であった場合は禁錮2年が科される。

■通信傍受と監視活動

 国家安全の事案に関連する通信傍受と極秘の監視活動の全ての申請に最終的許可を出すのは、親中国派が推した香港の林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官だ。

 香港政府は、承認には「関係する秘密調査が均衡と必要性の評価基準を満たす」ことが必要だとしている。(c)AFP