【7月8日 AFP】中国当局が米国人のチベット自治区(Tibet Autonomous Region)渡航を妨害していることへの対抗措置として、米政府は7日、中国政府関係者に対するビザ(査証)の発給を制限すると発表した。

 米国はこれまで中国に対し、仏教徒が大半を占めるチベットの「意味のある自治」を求めてきた。

 マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は、「中国の高官や市民が米国へのはるかに自由なアクセスを享受している一方、残念なことに、中国政府は米国の外交官や高官、ジャーナリスト、観光客らのチベット自治区や周辺地域への訪問を組織的に妨害し続けている」と批判。米国人のチベット訪問をめぐり中国に圧力をかけることを目的とした新法の下、チベット地域からの外国人排除に「実質的に関与している」と判断された中国当局者を対象にビザ発給を制限すると述べた。

 ポンペオ氏は対象となる中国当局者の氏名は挙げておらず、国務省も現在のところ、影響を受ける人数を明らかにしていない。(c)AFP