【7月7日 AFP】米大リーグ(MLB)で昨季のワールドシリーズを戦ったワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)とヒューストン・アストロズ(Houston Astros)は6日、前週に受けた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査結果を受け取っていないとして、練習をキャンセルした。

 昨季王者のナショナルズでゼネラルマネジャー(GM)兼球団運営社長を務めているマイク・リゾ(Mike Rizzo)氏は、MLBに対して、新型コロナウイルスの検査結果がもっと適時に通知されなければ、短縮された2020年シーズンを開催するのは危険であると警告した。

「正確で時宜にかなった検査がなければ、夏季キャンプを続けるのは安全ではない」「MLBはすぐに行動してリーグの感染防止対策や検査所の問題を解決する必要がある。さもなければ、夏季キャンプと2020年シーズンはリスクにさらされる」

 しかしながら、MLBは検査結果が遅れているのは4日が独立記念日の祝日だったためと説明し、全ての結果が6日夜までに通知され、こうした遅延は二度と起きないと強調した。

 今季のMLBは7月23日に無観客で開幕する予定となっており、ナショナルズの選手とスタッフは全員シーズン前のキャンプに向けて、MLBの感染防止対策に従って3日に新型コロナウイルスの検査を受けていた。

 一方、昨季のワールドシリーズでは最終第7戦で惜しくも敗れたアストロズのジェームズ・クリック(James Click)GMも、3日の検査結果を受け取っていないとして、「選手と球団スタッフの安全が第一だ」「チームは金曜日(3日)に受けた検査結果を待っている。これらの結果を受け取るのが遅れているのと、ウイルスが感染する性質であることから、きょうの練習を中止するのが賢明と判断した」と述べた。

 各球団はこの日、ワールドシリーズ終了まで一日おきにCOVID-19の検査を受けることになった。MLBは、ユタ州の研究所で検査にこれだけの時間を要しているのは、週7日稼働しながら「前例のない数のCOVIDの検査」をこなし、陽性結果を再確認して偽陽性が出るのを避けているためと説明している。(c)AFP