【7月7日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大を受けて休業していた仏パリのルーブル美術館(Louvre Museum)が6日、約4か月ぶりに営業を再開した。入館者数に制限が設けられたため、マスクを着けた入館者らは平時のように群衆にもまれることなく名画「モナリザ(Mona Lisa)」などを鑑賞する希少な機会を堪能した。

 午前9時(日本時間午後4時)の開館前から、営業再開を待ち望んだ数十人が、フランス王の宮殿として使用されていた広大なルーブル美術館の前に列をつくり、開館時には、自然に拍手が湧き起こった。世界で最も来館者数の多い美術館、ルーブルは、ロックダウン(都市封鎖)により生じた4000万ユーロ(約50億円)を取り戻すことを期待している。

 モナリザやミロのビーナス(Venus de Milo)、広範なアンティークコレクションといった特に人気の展示物は鑑賞できるが、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)が困難なことから、全体の約3分の1に当たるギャラリーは閉鎖されたままとなる。

 新型コロナウイルスの感染リスクを抑えるため、入館者数は30分当たり500人に制限。マスクの着用を義務付け、軽食やクロークサービスの提供も行わない。

 チケットは事前にネットで購入する必要があるが、待望の営業再開日のチケットは完売となった。(c)AFP/Aurelie MAYEMBO and Jean-Louis DE LA VAISSIERE