【7月7日 AFP】(写真追加、更新)フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は6日、ジャン・カステックス(Jean Castex)新首相の下での内閣改造として、内相を交代させた。

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 カステックス首相との週末の協議を経て、マクロン氏はクリストフ・カスタネール(Christophe Castaner)内相を退任させ、後任に現在レイプ事件の捜査対象となっているジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)公会計相(37)を置いた。2018年に内相に指名されたカスタネール氏は、警察による人種差別や暴力疑惑に対して高まる批判への対応を強いられていた。

 ダルマナン氏は、2009年に犯罪歴の抹消の手助けを求めてきた女性をレイプした疑いを掛けられたが、2018年に起訴取り下げとなった。しかしパリ控訴院は今年、レイプ事件の捜査再開を命じていた。

 エリザベット・ボルヌ(Elisabeth Borne)環境相の後任には、環境政党ヨーロッパエコロジー・緑の党(EELV)の元党員であるバルバラ・ポンピリ(Barbara Pompili)氏(45)が指名された。ボルヌ氏は労相に就任する。

 ただマクロン氏は大幅な内閣改造には踏み切らず、ジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)外相、フロランス・パルリ(Florence Parly)国防相、ブリュノ・ルメール(Bruno Le Maire)経済・財務相の残留を決定。さらに、フランスの新型コロナウイルス対策を率いたオリビエ・ベラン(Olivier Veran)保健相も続投となった。

 フランスで先月行われた地方選では、マクロン氏が率いる与党「共和国前進(LREM)」が不振に終わった一方、EELVが躍進。この結果を受け、マクロン氏は人気の高かったエドゥアール・フィリップ(Edouard Philippe)首相を退任させ、比較的無名のカステックス氏に交代させていた。(c)AFP