【7月6日 AFP】米ブロードウェー(Broadway)の劇場やテレビで活躍していた俳優で、新型コロナウイルス感染による合併症で右脚の切断を余儀なくされたニック・コーデロ(Nick Cordero)さん(41)が6日、死去した。妻アマンダ・クルーツ(Amanda Kloots)さんが発表した。夫妻には1歳になる息子がいる。

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 クルーツさんは「愛する夫がけさ、亡くなりました。家族の愛や歌、祈りに包まれて、静かにこの世を去っていきました」とインスタグラム(Instagram)に投稿した。

 クルーツさんは、95日間に及ぶコーデロさんの闘病生活を詳細に書き留めていた。

 コーデロさんは最初の3週間近くを集中治療室(ICU)で過ごした後、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の合併症である血栓症のため、医師団の判断で右脚を切断した。数か月にわたり昏睡(こんすい)状態だったが、5月上旬に意識を取り戻し、目だけを動かしてコミュニケーションを取れるようになった。

 だが、筋萎縮によってコーデロさんの体重は29キロ減少。6月中旬になっても身動きも話すこともできないままで、両肺の移植を待っている間に亡くなった。

 コーデロさんは、ミュージカル「ウエートレス(Waitress)」「ブロンクス物語(A Bronx Tale)」などに出演。「ブロードウェーと銃弾(Bullets Over Broadway)」では、トニー賞(Tony Award)にノミネートされた。(c)AFP