【7月6日 AFP】インド当局は5日、東部ビハール(Bihar)州の落雷による死者が10日間で147人に上っていると明らかにした。落雷が増加している主な要因は、気候変動による気温上昇だという。

 当局によると、インドで最も貧しい州、ビハール州では3月末以降、農民や牧牛業者ら215人が落雷で死亡した。

 ビハール州のラクシュメシュワラ・ライ(Lakshmeshwar Rai)災害管理相はAFPに対し、「落雷が増加している主な要因については、気候変動による気温上昇だと気象の専門家や科学者、当局者から聞かされている」と説明。4日には25人が死亡したと明らかにした。

 インドでは毎年、モンスーンの期間に当たる6~9月に落雷が頻発する。しかし当局によると、今年はモンスーンが始まったばかりであるにもかかわらず、ビハール州の死者は、既に近年の年間死亡者数を上回っている。

 昨年のモンスーン期間には、170人が落雷で死亡していた。

 州当局は、落雷の予測を支援するとうたい、スマートフォン用アプリをリリースしているが、貧しい農民の多くはスマホを持っていない。

 当局によると、隣接するウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州でも4月以降、200人超が落雷で死亡した。

 インド国家犯罪記録局(NCRB)の入手可能な最新の統計によると、インド全土では2018年、2300人超が落雷で死亡した。(c)AFP