アマゾンの部族が人質取る、コロナで死んだ首長の遺体返還求め エクアドル
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【7月5日 AFP】エクアドル国内のアマゾン(Amazon)熱帯雨林に暮らす部族のメンバーが、新型コロナウイルスで死亡した首長の遺体を返すよう要求し、人質6人を拉致したものの、遺体の返還を受けて解放した。同国政府が4日、明らかにした。
警察官2人と兵士2人、民間人2人の計6人は、今月2日にペルーとの国境付近にある村で、先住民の人々によって捕らわれの身となった。
新型コロナウイルスで死亡した首長の遺体は、公衆衛生上のガイドラインに従って埋葬されていたが、その後掘り起こされて部族の人々の元へ返された。
マリア・パウラ・ロモ・ロドリゲス(Maria Paula Romo Rodriguez)統治相はツイッター(Twitter)上で、「解放された市民たち」がエクアドル南東部のアマゾン熱帯雨林に位置するパスタサ(Pastaza)県で発生した今回の騒ぎの後、メディカルチェックを受けたと報告。
ロモ統治相によると、人質を取っていた集団は「およそ600人」で、人質解放の交渉は警察幹部が主導した。
警察当局はツイッターで、専門チームが4日に首長の遺体を発掘し、身元確認を行ったと発表。当局がその遺体を部族の元へ移送したことを明らかにした。
エクアドルは新型コロナウイルスにより最も深刻な影響を受けた中南米諸国の一つで、感染者は6万1000人超、死者は4800人前後に上っている。(c)AFP