新型コロナウイルスは多くの人々の生活を文字通り一変させた。変化の形は人それぞれだ。私は世界がどう戦ったのかというテーマに対し、学生の生活に焦点を当てた写真を選んだ。彼女は自分の部屋でパソコンの前に座り、テキストを開きテストを受けている。クラスメイトとも会わず、背中を丸めて一心にスクリーンを見つめている。ロックダウンされているフランスでは、これが学校に行けない代わりの「登校」であり、「授業」なのである。今の彼女にとってパソコンの小さなスクリーンが教室なのだ。もちろんフランスに限らず、世界中の多くの若者がこの「学校生活」を送っている。本来学校は知識を得るだけではなく、様々な人々との交流の機会を得る場所でもあり、本来学生というのは家から外の世界に飛び出し、自分自身で多くの体験をして成長しようとする存在である。それらをすべて我慢して平面の学校に通うことが、私を含めた学生のウイルスとの戦い方なのだ。(ペンネーム:リリー)
[東京女子大学]