連日の報道を見ていると様々な方面に対して忖度されていると感じる。日本政府は経済危機ばかりを語り、早くも緊急事態宣言を解除した。トランプ氏はWHOの中国贔屓を非難し資金挺出を停止するよう指示した。この写真を見て感じたことは、マスクをつけた人は政府国民を含む私たち自身で倒れている男性は根本的問題であるということだ。私たちは自分が加害者になるリスクを持ち合わせているという根本的問題を分かってはいるが無視し続けているのではないか。そして政府はあらゆる面での社会的弱者に考慮して政策を行うべきで自国の利益は二の次にするべきではないのか、メディアは隠すことなく透明性のある報道をすべきではないのかと疑問に思う。CDCのトップによれば今年の秋冬はよりひどい状態になるという。アメリカでワクチン開発を行っていたBARDAのブライト氏はトランプ氏の意見に同意しなかったゆえに解任された。だが、このようなニュースは日本では流れない。忖度をなくし、真実だけを見て今私たちがすべきことはなにかということをもっと考えたい。国民はすべてを政府に頼るのではなく自分が何をすべきなのかをもっと自覚をもって考えていくべきだと思う。この写真を見ると現在の世界に社会的弱者に対する冷たさのようなものを感じる。しかし私は世界はそんなに冷たくないと思いたい。世界全体が危機に直面しているからこそ、やり方によっては民族身分関係なく一致団結してこの危機に臨めるのではないかと思う。
[東洋英和女学院大学 城守 夏恋]

[講評] 羽場久美子(青山学院大学国際政治経済学部教授)
 あなたは、自分自身はどうするのか?を問いかけ考えさせる、非常に深い写真、鋭く深いコメントである。
 場所は緊急事態宣言継続5月4日の東京、ペデストリアンデッキ。歩いているのはあなたかもしれない。倒れている人を見ながら黙って通り過ぎようとしているマスクをつけた若者。評者の視点がとても鋭く、かつ未来を見つめている。曰く、連日の報道は忖度されている、政府は経済危機ばかりを気にする。私たちは加害者になりうる。―政府やアメリカに忖度している日本のメディアを若者たちはしっかり見ている。アメリカではトランプの下、いまだ日々最大感染爆発を更新し続け、日本も経済第1で感染再拡大に対処できない。
 我々は、コロナ危機の中、連携し、弱者を思いやる必要がある。あなたはやっているか?-日常の何気ない光景から、自分の冷たさや無関心に根本的変革を迫っているという点で、社会・世界との「主体的な」関わりを再考させられる1枚であり、それを見事に分析した深いコメントであった。これを見る若者たちに、今起こっていることを自分自身の行動・思想と結びつけて考えてほしいと思い、優秀賞とした。