【7月4日 AFP】独ベルリンで行われるテニスのエキシビション大会の主催者は3日、参加を予定しているアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)の出場取り消しを検討していると明かした。また、出場することになった場合も、再びソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を無視すれば「ゼロ・トレランス(不寛容)」の対応を取ると表明した。

 先日、新型コロナウイルスの陽性者が続出したノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)の主催大会アドリア・ツアー(Adria Tour)に出場したズベレフは、大会後に自主隔離に入ると明言していたが、その後に人でにぎわうバーでパーティーに興じている動画が拡散し、多くの批判を集めている。

 アドリア・ツアーでは主催者のジョコビッチをはじめ、グリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)、ボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)、ヴィクトル・トロイキ(Viktor Troicki、セルビア)が陽性反応を示した。

 ズベレフは陰性だったが、自主隔離すると宣言しながら問題のパーティー動画が明るみに出たことを受け、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)からは「自分勝手」だと非難の声が上がった。

 ズベレフとキリオスは、7月13日から19日にかけて開催予定の今エキシビション大会に出場する予定となっており、世界3位のドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)もラインアップに名を連ねている。

 しかしながら、同大会のトップを務めるエドウィン・ウェインドーファー(Edwin Weindorfer)氏は、ズベレフの最近の行動を快く思っておらず、出場を断ることも検討している。

 現在ズベレフのマネジメント側と協議中だというウェインドーファー氏は、南ドイツ新聞(Sueddeutsche Zeitung)に対し、「『サーシャ(ズベレフ)、私は君の行動を契約違反と見なす』と言うこともできる」「二つ目の選択肢としては、『サーシャ、もう一度チャンスをあげるが、ここでははっきりとした行動規範がある』と言うことだ」と話した。

 同氏はズベレフの出場についてはまだ決定を下していないというが、ベルリンでパーティーに出ていることが分かった選手は、大会から追放されることになるだろうと付け加えている。「ゼロ・トレランスだ。選手が間違った行動をしたり、パーティーをできるとでも思ったりすれば、われわれはその選手を排除する」 (c)AFP