【7月4日 AFP】パキスタン東部で3日、無人の踏切を横断していたワゴン車に列車が突っ込み、車に乗っていたシーク(Sikh)教徒の巡礼者少なくとも22人が死亡した。うち19人は同一家族だという。現地当局が明らかにした。

 現場はラホール(Lahore)北西の小さな町、ファルーカバード(Farooqabad)近く。パキスタン国鉄(Pakistan Railways)当局はAFPの取材に対し「踏切は無人であり、ワゴン車の運転手は線路上に進入するという軽率な判断をした」と述べた。車の乗客は全員がシーク教徒巡礼者だったという。

 同国内務省は「およそ20人が悲劇的な衝突事故により命を落とした。後に負傷者2人が亡くなり、死者は22人となった」と発表した。これに先立ち、現地警察当局は死者のうち少なくとも19人が同一家族だったと発表していた。車には30人の巡礼者が乗っていた。列車の乗客にけがはなかった。

 同国の無人踏切は遮断機がないことが多く、信号がない場所もあり、頻繁に事故が起きている。鉄道網は汚職や管理・投資の不足により、数十年にわたり状態が悪化。昨年10月には東部パンジャブ(Punjab)州で、巡礼者で混雑する列車内で調理用のガスボンベが爆発し、少なくとも74人が死亡、数十人が負傷する火災も起きた。(c)AFP