【7月4日 AFP】フランスの控訴院は3日、80万人が犠牲になったとされるルワンダ大虐殺のきっかけとなった、1994年の同国ジュベナール・ハビャリマナ(Juvenal Habyarimana)大統領暗殺事件について、再捜査の要求を棄却した。

 再捜査を要求していたのは、ハビャリマナ大統領を乗せた航空機が撃墜された際、同機に搭乗していて死亡した犠牲者らの遺族。

 仏首都パリの控訴院は、ルワンダのポール・カガメ(Paul Kagame)現大統領の現旧側近ら9人に対する捜査中止を決めた2018年の判断の再考を求められていた。

 同日の判断を受けて代理人は、遺族らが仏最終審の破棄院に上訴すると発表した。

 ルワンダの多数派であるフツ(Hutu)人のハビャリマナ氏が搭乗していた航空機は1994年4月6日、ルワンダの首都キガリに着陸する際に、少なくとも1発のミサイルが直撃。同機に搭乗していた同じくフツ人のブルンジのシプレン・ヌタリャミラ(Cyprien Ntaryamira)大統領も死亡した。

 この事件がきっかけとなり、少数派のツチ(Tutsi)人とフツ穏健派を標的とした、100日間に及ぶ大虐殺に発展した。

 同機に搭乗していたフランス人乗員の遺族らの訴えで、1998年に事件の捜査が始まっていた。(c)AFP