【7月3日 AFP】インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は3日、北部の連邦政府直轄地ラダック(Ladakh)を電撃訪問し、対中国国境の前線を視察した。6月にインド・中国両軍が衝突して以降、モディ氏がこの地を訪れるのは初めて。

 ヒマラヤ(Himalaya)地域に位置するラダック地方の国境地帯は中印の係争地となっており、ガルワン(Galwan)渓谷で6月15日に発生した衝突ではインド軍の20人が死亡した。両国の衝突で死者が出るのは45年ぶり。中国側にも死傷者が出ているとみられるが、中国当局は詳細を公表していない。

 モディ氏は、ガルワン渓谷から直線距離で約100キロ離れたニムー(Nimoo)の軍事基地を訪問。また治安当局筋によると、モディ氏は衝突で負傷した兵士を見舞うため、ニムーから近いレー(Leh)の軍病院も訪れる予定だという。

 中印両軍は、衝突を引き起こしたのは相手側だと互いに非難しており、共に係争地域に大部隊を派遣している。

 これまでに両軍は何度か協議を実施し、話し合いによる解決を目指すとしているが、目立った進展はみられていない。(c)AFP