【7月3日 AFP】スーパーラグビー(Super Rugby)に参戦するブルーズ(Blues)は3日、ニュージーランド代表の司令塔であるボーデン・バレット(Beauden Barrett)について、ジャパンラグビートップリーグのサントリーサンゴリアス(Suntory Sungoliath)でプレーするため来シーズンのスーパーラグビーには参加しないと発表した。

 ブルーズの説明によると、ワールドラグビー(World Rugby)の年間最優秀選手に2度選出されているバレットは、昨年チームと契約した際に含まれていた日本でプレーするためのオプションを行使し、来年は東京に拠点を置くサンゴリアスに加わることになったとされている。

 バレットは契約上、2021年のスーパーラグビーではプレーしない一方で、同年後半にはニュージーランドに戻ってオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)に復帰し、その後は2023年のW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)まで母国に残る予定だという。

 現在29歳のバレットは、「来年行って、その後ブルーズに復帰して2年間過ごし、願わくばW杯に向けてオールブラックスでプレーするのは、自分にとって理にかなっている」と語った。

 この発表に先立ち英メディアでは、バレットは日本でプレーする間、オールブラックスでの2シーズンを棒に振るのは避けられないと伝えられていたが、見当違いであることが明らかになった。

 ニュージーランドラグビー協会(NZR)はここ数年、国内のトップ選手が多額のオファーで永久的に国外へ流出するのを防ぐために、これらの選手が海外で一定期間プレーして一稼ぎすることを許可せざるを得ない状況となっている。

 オールブラックスでは、ブロディー・レタリック(Brodie Retallick)とサム・ホワイトロック(Sam Whitelock)も同様に、NZRとの契約を保ちつつ日本でプレーすることが認められている。

 日本は欧州のリーグと比べて肉体的な負担が少ないと考えられていることから、オールブラックスの選手が長期休暇的に日本でプレーするのは、NZRにとっても好都合となっている。(c)AFP