【7月3日 AFP】未成年の少女らを性的目的で人身取引したとして起訴され、勾留中に自殺した米富豪のジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告の元交際相手で英国人ソーシャライト(社交界の名士)のギレーヌ・マックスウェル(Ghislaine Maxwell)容疑者(58)が2日、米国で逮捕され、同被告に少女らをあっせんしたとして起訴された。

 元英新聞王ロバート・マックスウェル(Robert Maxwell)氏の娘であるマックスウェル被告は、昨年夏にエプスタイン被告が自殺して以降、行方がわからなくなっていた。米連邦捜査局(FBI)ボストン支局はAFPの取材に対し、マックスウェル被告を2日午前8時半、米東部ニューハンプシャー州ブラッドフォード(Bradford)で逮捕したと説明。身柄拘束に当たって問題は起きなかったと述べた。

 ニューヨークの裁判所に提出された起訴状によると、マックスウェル被告は違法な性行為を目的として未成年者を誘惑し移動させることを共謀した罪や、未成年者を性犯罪のために移動させた罪、偽証罪など計6件の罪に問われており、有罪となれば終身刑が科される可能性がある。

 検察当局によれば、マックスウェル被告は1994年から1999年までの間、エプスタイン被告が少女らに近づく手助けをしたとされる。中には14歳の少女もいたという。

 マックスウェル被告は少女らを買い物や映画館に連れていくことで信頼関係を築いた上で、裸になってエプスタイン被告にマッサージをするよう誘導。少女らはマッサージの間、性的虐待を受けた。マックスウェル被告は性的虐待の場に立ち合い、自ら行為に加担したこともあったとされる。

 マックスウェル被告は英国のアンドルー王子(Prince Andrew、60)とも長年友人関係にあり、同王子をエプスタイン被告に紹介した人物として知られる。同王子はエプスタイン被告が紹介した17歳の少女と性交渉に及んだ疑惑が浮上しているが、自身は疑惑を全面的に否定している。(c)AFP/Peter HUTCHISON