【7月6日 Xinhua News】中国内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)オルドス市オトク旗のアルジャイ(阿爾寨)石窟研究院は先月28日、同石窟で2018年から実施されていた修復作業で、壁画が残る七つの洞窟の修復が完了したことを明らかにした。

 同石窟は1600年の歴史を持ち、「草原の敦煌」とも呼ばれる。同研究院のウリガチョル副研究員によると、石窟65カ所、浮彫石塔22基などが残されており、保存状態の良い41カ所の石窟のうち14カ所に壁画が描かれている。

 壁画は西夏王朝や元王朝時代のものが中心で、長い年月で風雨による損傷が進み、修復作業が待たれていた。ウリガチョル氏は「元代の壁画はそれほど多く残されていない。今回の修復作業は、歴史的にも芸術的、文化的にも重要な価値を持つ」と語った。

 今回の修復作業では、同時に壁画の撮影も実施し、デジタルデータとして保存する。

 同石窟は、中国北方の草原地域でこれまで発見された石窟群の中で最大規模を誇る。2003年には全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財に相当)に指定されている。(c)Xinhua News/AFPBB News