【7月2日 AFP】香港の警察当局は2日、国家安全維持法の施行に抗議するデモの最中に警官の肩を刃物で刺した疑いで、英ロンドン行きの旅客機に搭乗していた男(24)を離陸直前の機内で逮捕したと発表した。

 1日のデモでは、紺色のTシャツを着てマスクをした男が警官を襲撃する瞬間が、報道写真や動画に捉えられていた。

 警察発表によるとウォンという名の男は2日朝、傷害の容疑で、香港国際空港(Hong Kong International Airport)で逮捕された。匿名の警察筋によると、男はキャセイパシフィック(Cathay Pacific)航空のロンドン行きCX251便が出発ゲートを離れる直前に、機内から引きずり出されたという。

 この警察関係者はAFPに対し、容疑者の男は「土壇場で航空券を購入していた。それほど遅いタイミングで航空券を購入し、預け入れ荷物もなかった乗客は、この便では彼だけだった」と語った。

 香港国際空港の記録によれば、男が搭乗した便の出発は約1時間遅延していた。

 警察によると、1日のデモでは警官7人が負傷し、370人以上が逮捕された。刃物で刺された警官は、デモ参加者を拘束しようとしていた際に襲撃されたという。(c)AFP