【7月1日 AFP】中国政府が前日、香港国家安全維持法を施行したことを受けて、台湾政府は1日、台湾への移住を希望する香港市民のために窓口を開設した。

 台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は、中国当局が同法案を発表した際、人道的な「行動計画」を提供すると約束していた。

 台北に新たに設置された「台港服務交流弁公室(Taiwan-Hong Kong Office for Exchanges and Services)」は、「政治的理由」で台湾への移住を希望する香港市民の申請手続き支援などを行う。

 香港が大規模な反政府デモに揺れた昨年、安全な場所を求める活動家や新たな生活を求める人ら、約5000人の香港市民が台湾に移住した。台湾はアジア諸国の中でも特に進歩的な民主主義社会と考えられている。

 台湾は亡命者や難民申請者を保護する法律を有していないため、政府は今後、そうした申請に個別対応するかどうかについて最終的な決定を下す。(c)AFP