【6月30日 AFP】米大リーグ(MLB)、昨季のワールドシリーズでワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)の優勝に貢献したライアン・ジマーマン(Ryan Zimmerman)一塁手とジョー・ロス(Joe Ross)投手が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を懸念して2020年シーズンの出場を見送ることになった。

 新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れて試合数も短縮された今シーズンの不参加を表明したのは、アリゾナ・ダイヤモンドバックス(Arizona Diamondbacks)のマイク・リーク(Mike Leake)投手に続き、これで3人となった。

 昨季のジマーマンは、レギュラーシーズンで打率.257と本塁打6本を記録したほか、ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)とのワールドシリーズ初戦でも1発を放つ活躍を見せた。

 一方、27歳の右腕であるロスは、昨季のワールドシリーズで第5戦の3時間前にマックス・シャーザー(Max Scherzer)がけがで先発を回避したことで、代わりに緊急登板を果たした。その後、ナショナルズは第7戦までもつれたシリーズを制し、タイトルを獲得した。

 35歳のジマーマンは、3人の子どもと多発性硬化症を患う母親がいるとして、「熟慮を重ねた結果、新生児も含めて3人の子どもとリスクが高い母親がいるという家庭状況も踏まえ、2020年シーズンは参加しないことに決めた」「もちろん、ワールドシリーズ連覇を目指したいと心から望んでいる。だが、異例のシーズン状況からすれば、自分と家族にとってはこれが最善の判断だ。球団の理解と支援に心から感謝している」とのコメント文を発表した。

「はっきりさせておくが、今回はこれで引退するつもりはない」「2020年シーズンを終えた後の自分の将来については決めていない。しかし、今年は安全に家にいて、チームが連覇できるように仲間を全力で後押しする」 

 今季は1球団につき60試合に短縮されて、選手は試合数に比例した額の給与を受け取ることになっており、ジマーマンは合計230万ドル(約2億4700万円)を稼ぐことになっていた。シーズンは約3週間後に開幕する予定で、来月1日にはキャンプが開始されることになっている。(c)AFP