【6月30日 AFP】ロシアの金属大手ノリリスク・ニッケル(Norilsk Nickel)は28日、北極圏にある施設の一つで発生した廃水の流出を阻止したと明らかにした。同社をめぐっては1か月前にも、前例のない規模の燃料流出事故が付近で発生し、非常事態宣言が発令されていた。

 同社によると今回の事故では、北極圏の都市ノリリスク(Norilsk)近郊のタルナフ(Talnakh)にある濃縮工場で、鉱物の加工に使用される液体が「貯水池から流出」。

 廃水が付近の土地へと流れ込むのを「阻止するために複数の措置」が取られ、廃棄物流出の危険はないという。

 だが非常事態省の情報筋は、通信社RIAノーボスチ(RIA Novosti)に対し、有毒物質の流出は付近のハラエラフ(Kharayelakh)川に脅威を与える可能性があると指摘。

 重大犯罪を捜査する連邦捜査委員会(Investigative Committee)は、同施設の敷地内における「液状廃棄物のツンドラ(凍土帯)への無許可投棄」の報告を複数受け取ったとし、捜査を開始したことを明らかにした。

 独立系紙ノーバヤ・ガゼータ(Novaya Gazeta)は、工場が付近の原野へと故意に廃水を流していたとする報道の中で、現場を撮影した動画を公開。

 ノーバヤ・ガゼータの記者らは、捜査員や救急隊員らが現場に到着した際、ノリリスク・ニッケルの従業員らが急いでパイプを撤去していたと話した。

 だが同社の広報担当者はAFPに対し、同工場の従業員らは「貯水池から浄水」をくみ上げていたのだと説明し、内部調査が行われていると話した。

 ノリリスク・ニッケルをめぐっては、先月にも同じくノリリスク近郊にある火力発電所の燃料タンクの損傷によって、2万1000トン超の軽油が土壌や河川に流出する事故が起きている。(c)AFP