【6月30日 AFP】男子テニスのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は29日、アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)が新型コロナウイルスの陽性者が出たエキシビション大会に出場した後、14日間の自主隔離に入ると表明しながらもパーティーで目撃されていたことを受けて、同選手の振る舞いを「自分勝手」だと批判した。

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 ズベレフは今月、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が主催したアドリア・ツアー(Adria Tour)に参加していたが、この大会は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が発生しているにもかかわらず、最小限のソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)しか取られないまま数千人のファンが観戦する中で開催されていたほか、選手たちはナイトクラブで楽しんでいた。

 するとジョコビッチをはじめ、グリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)、ボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)、ヴィクトル・トロイキ(Viktor Troicki、セルビア)ら大会でプレーしていた選手が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で次々と陽性反応を示した。

 ズベレフは検査で陰性が判明した一方で、自主隔離に入ることを明言するコメント文を発表していたが、その後に人でにぎわうバーで目撃され、週末に撮影されたと思われる問題の動画がソーシャルメディアなどで拡散された。

 歯に衣(きぬ)着せぬコメントで知られるキリオスは先日、アドリア・ツアーを開催したのは「大ちょんぼ」だったと批判しており、今回もテニス界のビッグネーム数人の行為にあきれたとして、「目が覚めたら、さらに論争を巻き起こすような出来事が世界中で起きていた。そのうち俺の目に付いたのは、またもやサーシャ(Sascha)ことズベレフだ。またかよ、おまえはどれだけ自分勝手なんだ?」と自身のインスタグラム(Instagram)の動画で言い放った。

「ツイッター(Twitter)でこれから14日間の自主隔離に入ることや、一般市民の健康をリスクにさらしたことへの謝罪を自分のマネジメントに投稿させる厚かましさがあるなら、せめて14日間は家にこもる度胸を見せろよ、まったく」「このテニス界は、マジでどれだけ自分勝手なやつらばかりなんだ」 (c)AFP