【6月27日 AFP】ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は26日、新型コロナウイルスの感染が広がっている間は公共の場でマスクを着用するよう命じた判決を不服として控訴した。

 首都ブラジリアでは4月以降、新型ウイルスの感染抑制対策として公共の場でのマスク着用が義務付けられているが、極右のボルソナロ大統領はこの法律をたびたび無視。これを受けてある弁護士がボルソナロ大統領には自身の「無責任な行動」に対する説明責任があるとして裁判を起こしていた。

 レナト・ボレリ(Renato Borelli)判事は22日の判決で、ボルソナロ大統領が公共の場でマスクを着用していないと認定し、「大統領には国内で施行されている法律に従う憲法上の義務がある」として法律を守るよう命じ、従わなければ2000レアル(約4万円)の罰金を科すとした。

 法律問題で政府を代表する検察当局はAFPに対し、ブラジリアではすでにマスク着用が義務付けられているため、裁判所は無用な介入を行っていると主張した。判決以来、ボルソナロ氏は人前に姿を現す際はマスクを着用している。(c)AFP