【6月27日 Xinhua News】第4回世界知能(スマート)大会が23日、中国天津市(Tianjin)でオンライン開催された。「クラウドリリース」「クラウドプロモーション」など一連のイベントを通じて、多くのスマートテクノロジー製品が見る人を圧倒した。

 同市の浜海科学技術館には、同大会のオフライン・インテリジェント体験館が設置された。面積約3平方メートルの美しい「スマート・グリーン・ウォール」では、緑の葉に手を置くと、植物が自動で「感じ取って」発光し、音声アナウンスを開始した。天津岸杉智能科技発展の工業デザイン責任者、雷思凱(Lei Sikai)氏は「グリーン・ウォールの各フラワーポットモジュールにセンサーが設置されており、リアルタイムで湿度や肥沃(ひよく)度などのデータを取得できるだけでなく、植物に自動で水やりし、人間の接触に反応して、タッチ操作でライトボックスのオン・オフ切り替えもできる」と説明。

 このスマートグリーンウォールは現在、フカノキ、テーブルヤシ、アグラオネマ、ヒトデカズラなど数十種類の植物を栽培可能であり、ユーザーは好みに応じて自分だけの「緑の壁」を「カスタマイズ」できるという。

 大会では、多機能のロボット「執事」が数々の暮らしの悩みに解決策を提供していた。スマートブレスレットやモバイルアプリをロボット端末と「連携」させることで、心拍数や血圧、運動、睡眠などのデータをリアルタイムで送信でき、高齢の家族を持ちながら働く人が遠隔で行う「スマート介助」をサポートできる。

 また家電のリモコン情報をシステムに取り込み、音声コマンドで家電を直接操作することもできる。さらに、このロボットはスマート顔認識や「学習・教育」など、複数の機能を搭載しており、家庭生活をより安全で便利なものにしてくれる。

 体験館の一角では、スタッフがシミュレーターを使ってエアバスA330を青空で旋回させる様子を、多くの「航空ファン」が熱心に見守っていた。

 会場スタッフの劉江会(Liu Ganhui)さんは、このフライトシミュレーターは、離陸から着陸までパイロットの全飛行プロセスを疑似体験できるほか、環境パラメーター設定によって、さまざまな飛行ルートを選べるので、大学など専門課程の教育ニーズに応えられるのはもちろん、関心のある一般市民にも飛行体験を提供できると説明。同社はほかにもエアバスA320フルフライトシミュレーターや、ボーイング737操縦訓練装置(トレーナー)なども開発し、教育や科学研究、体験などさまざまなユーザーのニーズに応えているという。(c)Xinhua News/AFPBB News