【6月26日 AFP】タンザニアの小規模鉱山業者が、同国史上最大となるものを含むタンザナイト原石2個を発見し、一夜にして億万長者になった。

【図解】桁違いの輝き、高額落札されたダイヤモンド

 サニニウ・ライザー(Saniniu Kuryan Laizer)さん(52)は、北部メレラニ(Mirerani)丘陵で、9.27キロと5.1キロの原石を発見。合わせて77億タンザニア・シリング(約3億5000万円)で政府に売却した。

 青紫にきらめくタンザナイトは1967年、キリマンジャロ(Kilimanjaro)山麓で初めて発見された。タンザニア北部マニャラ(Manyara)州が唯一の産出地として知られ、宝石業界で需要が高い。

 マニャラでは24日、ライザーさんによる発見を祝う式典が開かれ、ドト・マシャカ・ビテコ(Dotto Mashaka Biteko)鉱物相は、見つかった鉱石はそれぞれ同国史上最大と2番目の大きさになると説明。「ライザーさんは(タンザニア・シリング換算で)ビリオネアになった。彼の身の安全の保証は、われわれに任せてほしい」と述べた。

 ライザーさんは、売却で得た資金を地元の発展に役立てる意向で、「アルーシャ(Arusha)にショッピングモールを、自宅近くに学校を建てる計画だ」と語った。

 ジュエリーブランド、ルヴァン(LeVian)のエディー・ルヴァン(Eddie LeVian)最高経営責任者(CEO)は、「300万ドル(約3億円)は、間違いなくライザーさんの人生を一変させたが、それでも原石の見込まれる小売価格のわずか20分の1にすぎない」と述べた。

 しかし、タンザニア政府のツイッター(Twitter)投稿によると、原石は国立博物館で保管され、市場に出ることはないという。

 映像は24日撮影。(c)AFP