【6月26日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)で通算8度のオールスター(NBA All-Star)選出を誇るビンス・カーター(Vince Carter)が25日、22シーズンにわたる現役生活からの引退を表明した。全盛期には2000年シドニー五輪で米代表の金メダル獲得に貢献したほか、豪快なスラムダンクで「ビンサニティー(Vinsanity)」の異名を取った。

 1月に43歳になったカーターは、今季アトランタ・ホークス(Atlanta Hawks)の控え選手としてプレーし、3月11日が現役最後の試合になった。この日はユタ・ジャズ(Utah Jazz)のルディ・ゴベール(Rudy Gobert)が新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示し、シーズンが中断された。

 カーターは自身のポッドキャスト番組「Winging It」で、「正式にプロのバスケットボールでプレーするのを終わりにする」と語った。

 今季のNBAは7月に米フロリダ州オーランド(Orlando)で再開するが、中断前の通算成績が20勝47敗だったホークスは参加する22チームに入れなかったため、球団の今シーズンとカーターのキャリアが終了した。

 カーターは1998年のNBAドラフトでゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)から全体5位指名を受けた後、トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)にトレードされて新人王を獲得。2000年に開催されたNBAオールスターのスラムダンクコンテストでは、驚異的な跳躍力を駆使したアクロバチックなダンクシュートでタイトルに輝き、「エア・カナダ(Air Canada)」のニックネームで呼ばれるようになった。

 ホークスとラプターズのほか、ニュージャージー・ネッツ(New Jersey Nets、現ブルックリン・ネッツ<Brooklyn Nets>)、オーランド・マジック(Orlando Magic)、フェニックス・サンズ(Phoenix Suns)、ダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)、メンフィス・グリズリーズ(Memphis Grizzlies)、サクラメント・キングス(Sacramento Kings)を渡り歩き、レギュラーシーズンでは合計1541試合に出場して1試合平均16.7得点、4.3リバウンド、3.1アシスト、1.0スティールの通算成績を記録した。

 また、2000年のシドニー五輪では、1試合平均14.8得点で米代表の金メダル獲得に貢献した。(c)AFP