【6月26日 AFP】イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)は25日、30年ぶりとなるリーグ優勝を決め、ファンはソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)のルールもそっちのけで本拠地アンフィールド(Anfield)の外に集まって祝福した。

 同日に行われた試合で2位マンチェスター・シティ(Manchester City)がチェルシー(Chelsea)に1-2で敗れると、多数のリバプールファンは新型コロナウイルスの懸念をいったん脇に置き、ユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督の呼びかけを無視する形で祝賀会を始めるためにアンフィールドに集まった。

 赤の発煙筒や花火に火をつけ、旗を振り、街中でハグや飲酒するなど、ファンは1990年以来となる待望のリーグ制覇の機会を思い切り楽しむことを心に決めていた。アンフィールドの周りには車も集まり、数台はクラクションを鳴らしながら、スカーフを身につけ、ビールの箱を運ぶファンの間を走り抜けていった。

 SNSに投稿された映像では、多くのリバプール選手がホテルで一緒にシティ戦を観戦している様子が確認できた。

 シティ戦の終了後、DFビルヒル・ファン・ダイク(Virgil Van Dijk)が英BTスポーツ(BT Sport)からインタビューを受けると、すぐさま赤いTシャツを着て「チャンピオン!」と歌うアリソン(Alisson Ramses Becker)やロベルト・フィルミーノ(Roberto Firmino)、アンドリュー・ロバートソン(Andrew Robertson)を含む選手の集団にもみくちゃにされた。

 ロバートソンは英BBCに「正確な場所は言えないが、僕らはチームで同じホテルにいる」とコメントした。「何か特別なことが起きればいいなと思っていたが、こういう結果になった」

 ロバートソンは「僕らは少しはしゃいでいたけど、ケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)がワールドクラスのFKを決めると、その場は少し静かになった」とシティの同点弾について振り返った。

「幸いにもチェルシーは反撃してくれた。大騒ぎになり、最後の5分はいすに座って楽しむことができた」

 チームのプレミアリーグ制覇に敬意を表すため、リバプールの中心部では市庁舎や聖ジョージ・ホール(St.Georges Hall)が赤くライトアップされた。(c)AFP