【6月26日 AFP】世界保健機関(WHO)は25日、欧州各国で新型コロナウイルス感染拡大の抑制を目指す制限の緩和が進む中、新型コロナウイルスの感染者数が急増していると警鐘を鳴らした。

【図解】新型コロナ、加速するワクチン開発競争

 WHOのハンス・クルーゲ(Hans Kluge)欧州地域事務局長は記者団に対し、「欧州では先週、1週間の新規感染者数が数か月ぶりに増加した」と指摘。欧州の多数の国で新型ウイルス感染拡大の再来がみられたと述べた。

 クルーゲ氏は「過去2週間の累計新規感染者数は30か国で増加」したとし、「これらのうち11か国では感染ペースが加速し、感染拡大の再来が著しくなっている。対策が講じられなければ、欧州で再び医療体制が危機にひんすることになる」と警告した。同氏は国名や感染者数の詳細などを明らかにしていない。

 ドイツは約7週間前にウイルスに関する制限の緩和を始めたが、最近、制限の再導入を強いられた。ドイツでは西部にある食肉処理場で従業員ら1500人余りが集団感染。これを受け23日、同処理場のある州の2地区の住民60万人以上に対しロックダウン(都市封鎖)措置が再び導入された。(c)AFP