【6月25日 AFP】(写真追加)ミャンマーから逃れてきたイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)100人近くが、インドネシア・スマトラ(Sumatra)島沖で壊れそうな小型の木造船から救出された。管海官庁のトップが24日、報告した。中には子ども30人も含まれていたという。

 インドネシアの救助船から撮影された画像には、地元の漁師らによって木造船から救出された多数の子どもと大人の姿が写っており、その多くが涙ぐんでいた。

 スマトラ島最北端アチェ(Aceh)州の管海官庁幹部は、「ロヒンギャの人々が乗っていた船が壊れ、海の真ん中に浮かんでいるところを漁師らが発見した」と説明した。

 関係者らによると、難民らは数日間何も食べていないという。

 ミャンマーでの暴力から逃れるロヒンギャは、マレーシアとインドネシアに向かうことが多い。

 バングラデシュの難民キャンプにはロヒンギャ約100万人が生活しており、ここでは人身売買業者がロヒンギャに海外の避難所を見つけると約束して利益を得ている。

 ロヒンギャの非常に苦しい状況は、新型コロナウイルスの影響でここ数か月でさらに悪化している。庇護(ひご)を求めるロヒンギャを乗せた船は、新型コロナウイルスに感染しているかもしれないという懸念から着岸を拒否されている。

 マレーシア当局のトップによると、船での同国入りを目指したが当局に阻止された難民の数は今月だけで300人を超えるという。そのうち生存者269人はランカウイ(Langkawi)島へ移された。(c)AFP