【6月25日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は24日、首都ワシントンにある本部の名称を、同局初の黒人女性エンジニアで、ヒット映画『ドリーム(原題:Hidden Figures)』のモデルにもなったメアリー・ジャクソン(Mary Jackson)氏にちなんで改名する方針を発表した。

 NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は、「メアリー・W・ジャクソン氏は、NASAが米国人宇宙飛行士を宇宙へ送り込むことに成功し、その成功に貢献した非常に重要な女性たちの一人だ」と述べ、「彼女は決して現状を受け入れなかった。アフリカ系米国人やエンジニア・テクノロジー分野で働く女性たちのために、障壁を打ち破り、チャンスを切り開くことを助けた」と語った。

 ジャクソン氏は1951年、NASAの前身である国家航空諮問委員会(NACA)に採用された。数学者だった同氏はその後昇進し、NASA初の黒人女性エンジニアとなった。

 ブライデンスタイン長官の発表によると、昨年に映画『ドリーム』の原題から「Hidden Figures Way」と改名された通り沿いにあるNASA本部が、新たに「メアリー・W・ジャクソン」と名付けられるという。

『ドリーム』では、ジャクソン氏と同僚のドロシー・ボーン(Dorothy Vaughan)氏とキャサリン・ジョンソン(Katherine Johnson)氏の物語が描かれている。

 ブライデンスタイン長官は、「これ以上隠すことはない。われわれは、NASAによる探査成功の歴史を実現させた女性やアフリカ系米国人、あらゆるバックグラウンドを持つ人々の貢献を認め続けていく」と表明した。(c)AFP