【6月24日 Xinhua News】中国の山西省(Shanxi)考古研究院や同省の太原市(Taiyuan)文物考古研究所などの機関はこのほど、同市東山で見つかった前漢時代の大型墓園の発掘成果を発表した。墓園では規模が大きく格式の高い古墓2基が出土した。太原には前漢時代に諸侯国「代国」の都が置かれていたことから、専門家は代王とその夫人の墓ではないかとの見方を示す。

 2015年からこれまでの発掘調査によると、墓園は南北に長い長方形で、敷地を囲う塀の東西間の距離は180メートル、南北間は360メートル。面積は約6万4千平方メートルに上る。塀の外側には墓園を取り囲むように幅約10メートルの道が設けられており、わだちの跡も見つかった。

 古墓は南北方向に並んでおり、東が正面で「中」字形をしている。墓室は長方形でいずれも深さが20メートル近くあり、東と西にそれぞれ墓道が設けられていた。専門家は前漢の墓葬の形式や規格を基に、2基の墓が同じ墓園内で夫婦を別々に埋葬する「同塋(えい)異穴夫婦合葬墓」だと推測する。墓室は一つが南北34メートル、東西38メートルで、墓道は東が80・5メートル、西が39メートル。もう一つが南北37メートル、東西40メートルで、墓道は東が72メートル、西が21メートルだった。

 太原文物考古研究所の常一民(Chang Yimin)研究員は「墓の発掘はまだだが、漢代で『中』字形の墓葬は一般的に諸侯や王族に用いられた」と語る。

 墓は南北に163メートル離れており、これまでの発掘調査で両墓に挟まれた区域から井字形の遺構が見つかった。同遺構からは板瓦や筒瓦が大量に出土したほか、雲文や「宮」の字が記された瓦当(がとう、筒瓦の先端部分)のかけらも少量出土した。

 墓園の外でも漢代の墓葬11基が見つかった。うち1基は「甲」字形で西向きに配置されており、琴や瑟(しつ、弦楽器)、漆塗りの化粧箱、簡牘(かんどく、竹簡や木のふだ)などの遺物66点(組)が出土した。専門家は副葬墓とみている。残りの10基は形状も小さく、現時点で墓園内の古墓との関係を特定することはできないという。

 常氏は同墓園について、恐らく前漢時代の諸侯王の墓であり、山西省内で前漢期の諸侯王墓が見つかっていないという史料の空白を埋めることになると指摘。「発掘調査はまだ続いている。さらに多くの発見を期待している」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News