【6月24日 People’s Daily】新型コロナウイルスの影響で、今年は874万の高等教育機関で最終学年の卒業時期がばらばらになった。試問・記念撮影・面接などは全て遠隔で行われ、スムーズな卒業のために、彼らは多くの挑戦を克服せねばならず、しかしそれらは彼らにより一層の成長をもたらした。教育省から各地の行政へ、最終学年をスムーズに卒業できるための一連の措置が通達された。学校と社会の細やかな対応に、学生たちは濃厚な思いやりを感じたことだろう。

 趙萌萌(Zhao Mengmeng)さんがアイコンをアップロードした後、アプリは卒業写真を自動的に生成した。華中師範大学(Central China Normal University)の校門で、アニメ風に描かれた学友たちが学士服を着て、きらきらと笑っている。

 卒業写真を「撮り終わった」後、趙萌萌さんの大学生活は大学に行って卒業手続きを済ませ、私物を持ち帰るのみとなった。華中師範大学を含めた武漢(Wuhan)にある高等教育機関では、卒業生は6月8日から順次大学に戻る申請をし、健康証明と検査結果を提示して寮の寝室に入る。

 趙萌萌さんの卒業論文の口頭試問・大学院の面接試験・就職面接はどれもネット上で行われ、過去4か月の間、彼女は毎日の大部分をパソコンの前で過ごした。今回の大規模な「クラウド試問」の中で、先生と学生はスクリーン越しに顔を合わせたが、そこには「多くの優しさ」があったように感じたという。

 最終学年がより良い卒業論文を執筆できるよう、華中師範大学はオンライン論文プラットフォームや、多くの電子資料データベースを開放するなどの措置を行い、論文の質・試問の質を落とさないよう、また学位の授与に遅れが出ないようにするため全力を尽くした。

 防疫期間中、趙萌萌さんは一刻も怠けられなかった。卒業論文を書き上げねばならないだけでなく、大学院入試の準備をし、同時にネット上で履歴書を送り、「クラウド面接」も受けねばならなかったからだ。最終的に、五つの内定と華南師範大学大学院への合格が決まった。

 今年、武漢にある31万7000の高等教育機関では、多くの学生が趙萌萌さんのように多くの準備に明け暮れた。留学の計画が保留になったり、就職活動に多大なプレッシャーを感じる学生もいる。

 華中師範大学美術学部の王璐(Wang Lu)補導員は、195人の卒業生を受け持っている。「私には今の皆さんの不安や焦りがよく分かります。しかし、同時にこの状況はいつまでも続かない、立て直された後、皆さんは必ず自分なりの対応ができるはずだと固く信じています」。彼女は「2020年度卒業生への手紙」を書き、卒業生の情緒的なサポートを行い、毎晩「璐姉さんのクラウド問診」を開設した。「卒業生たちがスムーズに卒業できるようにすること、それが私たちの疫病との闘いの成果なのです」と王璐さんは語る。

 インターネットによる管理が進んだ防疫期間には良い作用もあった。王璐さんはさまざまなプラットフォームを駆使してネットワークをつくり、即時的に卒業生の動態や彼らが抱える困難が分かるようにしていた。その中で、王璐さんは1人の女子学生の父親が新型コロナウイルスに感染したために家庭の経済状況が悪化したことを突き止め、迅速に支援の申請を行った。(c)People's Daily/AFPBB News