【6月24日 AFP】女子サッカー米代表チームが男女格差の是正を求めていた訴訟で、同国連邦地裁のギャリー・クラウスナー(Gary Klausner)判事は、選手側の即時抗告を認めない判断を下した。

 クラウスナー判事は5月、賃金差別があったとして米国サッカー連盟(USSF)を相手取った選手側の訴えを棄却していた。

 選手側の弁護団は、この判決について終局判決を下すよう判事に求めており、そうなればカリフォルニア州サンフランシスコにある上訴裁判所に訴訟を持ち込むことができた。

 しかし、選手側が主張した中で残されている差別的な労働条件について、9月15日に審理を始める予定のクラウスナー判事は、それまでは上訴すべきでなく、賃上げ要求の上訴で審理を遅らせるべきではないとした。

 昨年のW杯フランス大会(FIFA Women’s World Cup 2019)で連覇を果たした女子代表は、男女のW杯で国際サッカー連盟(FIFA)から分配される賞金の格差における未払い賃金を訴えの根拠としていた。

 クラウスナー判事は5月、女子代表が労働協約(CBA)の交渉で、男子代表と同じ支払い方法の申し出を拒否していたことを理由に、賃金差別については証明できないという判決を下した。

 一方でクラウスナー判事は、渡航や住居、医療サポートなどの面では性差別があったとする訴えについては、審理の続行を認めた。(c)AFP