スズキ製ターボ・エンジンの〝スプリント〞や〝スーパー・スプリント〞に続くクラシカルな装いのケータハム・セブンがまたしても登場した。
伝説の名の復活だ。英ケータハム・カーズはセブン270をベースとするスーパー・セブン1600を発表した。〝スーパー・セブン〟の名はいまやクルマ好きの間ではロータス・セブンやケータハムの総称となっているが、元々は60年代初頭に登場したロータス・セブンSr.2の高性能版の名であり、コスワースが手がけたフォード105E/109Eユニットを搭載していた。
スーパー・セブン復活のきっかけは〝セブン・スプリント〟の成功だ。658㏄のスズキ製エンジンを搭載するセブン160に、モトリタ製ステアリングやクラムシェル・フェンダーを組み合わせたクラシカルな装いのセブン・スプリントは、英国はもちろん日本でも大ヒット。ケータハムはこの手法を上位モデルのセブン270にも採用したのである。
ただしセブン・スプリントがS3というナロー・シャシーのみだったのに対し、スーパー・セブン1600はSVというワイド・シャシーも選択できる。エンジンはかつてと同様フォード製だが、残念ながら1.6ℓシグマ・ユニットの最高出力は135psとセブン270と変わらない。ただしDCOEスロットル・ボディ・インジェクションを採用し、かつてセブンが多く採用していた2基のウエーバー・キャブレターを彷彿させる声高な吸気音を発するという。
ケータハムは今も1人のメカニックが1台を通して組み立てており、おかげでロックダウンによる工場閉鎖はなかった。日本市場への導入は未定だが、ケータハムカーズ・ジャパンは前向きに検討しているという。
文=上田純一郎(ENGINE編集部) 写真=ケータハム・カーズ
(ENGINE2020年7・8月合併号)
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