【6月24日 AFP】男子テニス、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が主催したバルカン半島のエキシビション大会で、新型コロナウイルスの感染者が相次いでいることに対して、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)が陽性となったジョコビッチの「愚かさ」を批判している。

 ジョコビッチはバルカン半島でエキシビション大会のアドリア・ツアー(Adria Tour)を開催していたが、陽性の選手が複数出たことで、予定されていた最終第3戦目は中止になった。ジョコビッチも、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が続く中での強行開催は「誤り」だったと認め、失敗を謝罪した。

 これに対してキリオスはツイッター(Twitter)で、上半身裸のジョコビッチら選手がナイトクラブで踊っている動画投稿をリツイートし、陽性になった選手の無事を「祈り」つつ、「もう俺のやることを『無責任』だとか『愚か』だなんて言わないでくれよ。そんなことしたら表彰もんだ」とつづった。

 歯に衣(きぬ)着せぬコメントで知られるキリオスは、大会の開催そのものにも繰り返し疑問を呈し、「『エキシビション』開催の判断は大ちょんぼ」「対策を怠ればこういうことになる。冗談で済む話じゃないんだぜ」とつぶやいていた。

 無症状だというジョコビッチの他には、2戦目に出場したしたグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)やボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)、ヴィクトル・トロイキ(Viktor Troicki、セルビア)が検査で陽性となっている。大会中はソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)がほとんど行われず、選手はネットを挟んで抱き合っていた。

 パンデミック後の大規模大会で感染者が続出したことで、8月再開というツアーの公式予定にも大きな疑問の声が上がっている。(c)AFP