【6月22日 People’s Daily】「2か月余り、自宅隔離が続いたが、ようやく公園で散歩したり、体操したりできるようになった」と語るのは、ウクライナに住む中国語教師の成歓歓(Cheng Huanhuan)さん。ウクライナでは最近、自宅隔離の要請が解除された。

 昨年9月、成さんは中国の3人の教師とともに音楽孔子課堂(教室)で教えるために赴任した。音楽孔子課堂は中国の中央音楽学院(Central Conservatory of Music)とウクライナの国立チャイコフスキー音楽学院(National Tchaikovsky Academy of Music)が共同で開設した。成さんは「私はロシア語を専攻したので、中国語を教えるほか、音楽を教える同僚の通訳もしている」と述べた。

 新型コロナウイルス禍がなければ、成さんは同僚と交代で当番をしながら授業をしているはずだった。だが、ウクライナでは3月12日から感染症対策で自宅隔離が実施され、学校も休校となった。「今は毎日、ネットで中国語を教えている。空いている時間も多い」と成さん。

 自宅にいるとき、成さんは毎日、ニュースに注目した。ウクライナでは新型コロナの感染者数が増加していた。彼女は何か手助けができないか考えた。「中国国内で感染状況が深刻だったとき、多くのウクライナ人が中国にマスクを贈ろうと呼びかけていた。私たちを励ます動画を作成した人もいた。これにはとても感動した。だから、今度は私がウクライナの人を支援しなければと考えた」と成さん。

「自宅隔離の時期も、多くの人が働いていた。街の清掃員やスーパーマーケットの店員だ。買い物に出たとき、彼らがマスクを着けていないのを知り、心が痛んだ。以前に買っておいたマスクの一部をさしあげた」。成さんのよく行くスーパーには60歳代の店員がいる。成さんがマスクをあげると、とても喜び、「次に行ったときは、非常に親切で、一緒にリンゴを選んでくれた」という。

 マスクはますます買いにくくなり、成さんの買い置き分も少なくなった。そこで、成さんはスーパーでチョコレートを100個余り購入、裏側に小さなカードを貼った。カードにはロシア語で「頑張って」とか、「すべてうまくいくようになる」「お大事に」などと書いた。チョコレートは、買い物に出たときに出会った人にあげた。

「皆、驚き、喜んでくれた」と成さん。買い物をする際には、保存に適した野菜や卵を多めに買って、高齢の隣人らに配った。

「中国には『桃を贈られたら、スモモで返礼する』という言葉がある。小さなことだけど、1人の中国人として善意を伝えたかった。手を携えて困難を克服したい」と成さん。(c)People's Daily/AFPBB News