【6月22日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大が続くブラジルで、先週再開したサッカーのリオデジャネイロ州選手権について、再開に強く反対していたフルミネンセ(Fluminense)とボタフォゴFR(Botafogo FR)の当面不参加が認められた。州知事が発表した。

 スタッフの一人が公開した動画の中で、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)市のマルセロ・クリベラ(Marcelo Crivella)市長が「基本的に、フルミネンセとボタフォゴの試合は見合わせになることをご理解いただきたい」と話した。

 リオ州選手権はクリベラ市長がロックダウン(都市封鎖)の規則を緩和したことを受けて、国内の州選手権、さらには南米全体で初めて新型ウイルスによる中断からの再開が実現し、18日に2試合が行われた。

 リベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2019)王者で、昨季の全国選手権覇者でもあるフラメンゴ(Flamengo)とバング(Bangu AC)の試合は、バングのホーム扱いながら舞台はフラメンゴの本拠地で、ブラジルサッカーの聖地でもあるマラカナン・スタジアム(Maracana Stadium)で行われた。

 しかし、新型ウイルスの患者用の仮設病院もあるスタジアムの外では、両チームのサポーター、さらには同じマラカナンをホームとするフルミネンセや、ボタフォゴのファンが抗議活動を行い、当局は市民の命を危険にさらしていると訴えた。

 リオ州の4強に数えられるフルミネンセとボタフォゴは再開に反対し、少なくとも7月までリーグを中断するよう裁判所に要請している。両クラブはまだ練習を再開していない状況ながら、22日に再開初戦、その3日後には2戦目が予定されていた。

 ブラジルでは、21日時点で新型ウイルスによる死者が5万人を超えた。これは米国に次いで世界で2番目に多い数字で、死者数は現在も急激に増え続けている。国内ではリオ州がサンパウロ州に次いで被害が大きい。(c)AFP