【6月20日 AFP】南北間の緊張が高まる中、北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は20日、韓国側へ向けて反韓のビラを散布する準備が進んでいると報じた。

 韓国で暮らす脱北者らが風船に付けて飛ばしたり、ボトルに入れて流したりして北側へビラを散布していることめぐり、北朝鮮はここ最近、韓国政府に対して痛烈な批判を繰り返していた。

 北朝鮮は、軍事境界線沿いの同国側に位置する南北共同連絡事務所を爆破したほか、境界線上での軍備を増強すると脅すなど、韓国への圧力を強めていたが、さらに今度は独自にビラを準備していると説明。

 KCNAは、「激怒した」北朝鮮の人々が今や、韓国へ向けた「大規模なビラ散布に乗り出すべく準備を進めている」とし、「すべての行為にはしかるべき対応がなされるべきで、自分自身でそれを経験する時のみ、それがどれほど不快か感じることができる」と主張した。

 朝鮮労働党の機関紙「労働新聞(Rodong Sinmun)」の紙面には、韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領の顔が印刷されたビラの上に、たばこの吸い殻や灰が積まれた写真が掲載された。

 文大統領が正体不明の飲み物を飲んでいる写真が印刷されたビラには、「(彼は)すべて食べてしまった、北南合意書まで」と記されていた。(c)AFP