【6月19日 AFP】米政府の新型コロナウイルス対策を率いている米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長は18日、国内における1日当たりの感染拡大の速度は低下の兆候を示していないが、さらなる広範囲なロックダウン(都市封鎖)は必要ではないとの見解を示した。AFPのインタビューに応じた。

 カリフォルニア州やテキサス州など感染者が急増している地域で、外出禁止令を再度出すべきかどうかという質問に対しては、「ロックダウンに戻るのを検討することになるとは思わない」「感染者が急増しているとみられる一部地域をより適切に抑制をする試みについて協議することになると考えている」と回答した。

 さらにファウチ氏は国内では段階的に正常化に向かっているが、学校の再開時期といった重要な問題については、地域ごとに検討する必要があると強調した。また、当局のマスク着用推奨が守られていないのが気がかりなことの一つだと述べた。

 同氏はまた、パンデミック(世界的な大流行)を終わらせるワクチンが早期に完成することに楽観的だとし、初期段階の試験結果は「有望だ」と語った。

 国境再開については、慎重な見方を示した。(c)AFP