【6月19日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による約3か月間の中断を経て、ブラジルではリオデジャネイロ州選手権が18日に再開されたが、時期尚早だと主張するクラブやファンもいる。

 聖地マラカナン・スタジアム(Maracana Stadium)での一戦は、リベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2019)王者のフラメンゴ(Flamengo)がバング(Bangu AC)に3-0で勝利。試合は無観客で行われ、会場のすぐそばには新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を治療するための仮設病院もあった。

 再開を許可したリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)市のマルセロ・クリベラ(Marcelo Crivella)市長は以前、隔離措置に強く反対しているジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領が観戦に訪れると話していた。しかし結果的に、極右の大統領は姿をみせなかった。

 新型ウイルス感染がいまだ拡大している南米でプロサッカーが再開されるのは、同選手権が初めてとなった。

 これまで約4万8000人が亡くなっているブラジルは米国に次ぎ世界で2番目に死者数が多く、感染者数も急増し続けている。

 カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のボタフォゴFR(Botafogo FR)やフルミネンセ(Fluminense)といったクラブは、時期尚早として再開に反対している。

 両クラブやフラメンゴ、バングのサポーターは、試合前にスタジアムの外で抗議活動を行い、当局は命を危険にさらしていると訴えた。

 今季のブラジル全国選手権は5月に開幕する予定だったが、無期限の延期となっている。

 南米ではパラグアイ1部リーグが7月17日にリスタートをする予定で、同大陸での1部リーグの再開はこれが初となる見通し。(c)AFP