【6月18日 AFP】フランスのカトリック教会で1950年以降、少なくとも3000人の子どもたちが性的虐待の被害を受けたとする推計結果が、17日に明らかになった。司教らの要請に応じて設立された調査委員会が公表した。実際の被害者数は、これよりはるかに多い可能性があるという。

 ジャンマルク・ソーブ(Jean-Marc Sauve)委員長によると、推定約1500人の聖職者や他の教会関係者が虐待に及んだという。

 委員会は昨年6月、フランスや海外のカトリック教会で児童性的虐待の発覚が相次いだことを受けて、仏司教らが要請し設立された。

 ソーブ委員長はビデオ会見で報道陣に対し、被害者に申し出るよう求めたホットラインには、過去1年間で5300件の報告が寄せられたと述べた。過去70年間での被害件数は、年間平均40件以上だったと推定される。

 ソーブ委員長は「これよりはるかに多くの被害者がいると深く確信している」と述べた。

 ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis)は、教会関係者幹部が性的虐待について把握していながら当局に報告しなかった事例など、教会上層部での犯罪行為に立ち向かうと宣言。

 昨年には、児童への性的虐待を把握した場合には上司へ報告することを義務付ける教令を発した。(c)AFP/Karine PERRET