【6月20日 Xinhua News】中国海南省(Hainan)の洋浦経済開発区塩田村にある洋浦塩田は、唐代末期に造成が始まり、すでに1200年以上の歴史を持つ。浜辺に硯(すずり)のような形をした鹹水槽(かんすいそう)千個以上が密集し、現在、塩田全体の面積は750ムー(50ヘクタール)となっている。

 同塩田での製塩工程には、伝統的で原始的かつ独特な特徴がある。塩職人らは、火山岩の一種の玄武岩でできた鹹水槽と、十分な日光や潮の満ち引きなどの自然資源を存分に利用し、独特な天日干しによる採塩技術を発展させている。このようにして生まれた塩は、まるで霜のように白い。

 都市化の進行などが原因で同塩田は、かつて汚染と破壊に見舞われたこともある。地元政府がここ数年、古塩田に対する保存的開発を行い、同塩田を観賞価値と考古学的価値を一体化した観光スポットとしたことで、今では連日、観光客がひっきりなしに見学に訪れるようになり、周辺の村民に観光収入をもたらしている。

 同塩田は第7次全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財に相当)に指定され、天日干しによる採塩技術は2008年に国家級無形文化遺産リストに登録された。塩職人は現在も歴史的な伝統技術で作業を続けている。(c)Xinhua News/AFPBB News